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じゅうにょぜの こと
しょうか 2ねん 37さい おんさく
わがみが さんじんそくいちの ほんがくの にょらいにて ありける ことを こんきょうに といて いわく
にょぜそう にょぜしょう にょぜたい にょぜりき にょぜさ にょぜいん にょぜえん にょぜか にょぜほんまつくきょうとう
はじめに にょぜそうとは わがみの しきぎょうに あらわれたる そうを いうなり
これを おうじんにょらいとも または げだつとも または けたいとも いうなり
つぎに にょぜしょうとは わが しんしょうを いうなり
これを ほうしんにょらいとも または はんにゃとも または くうたいとも いうなり
3に にょぜたいとは わが この しんたい なり
これを ほっしんにょらいとも または ちゅうどうとも ほっしょうとも じゃくめつとも いうなり
されば この さんにょぜを さんじんにょらいとは いうなり
この 3にょぜが 3じんにょらいにて おわしましけるを よそに おもい へだてつるが
はや わが みの うえにて あるけるなり
かく しりぬるを ほけきょうを さとれる ひととは もうすなり
この 3にょぜを ほんとして これより
のこりの ななつの にょぜは いでて 10にょぜとは なりたるなり
この 10にょぜが ひゃっかいにも せんにょにも 3000せけんにも なりたるなり
かくのごとく おおくの ほうもんと なりて 80000ほうぞうと いわるれども
すべて ただ1つの 3たいの ほうにて 3たい より ほかは ほうもん なき ことなり
そのゆえは 100かいと いうは けたい なり
1000にょと いうは くうたい なり
3000と いうは ちゅうたい なり
くうと けと ちゅうとを さんたいと いうこと なれば
100かい1000にょ 3000せけん まで おおくの ほうもんと なりたりと いえども
ただ ひとつの 3たいにて あること なり
されば はじめの 3にょぜの さんたいと おわりの しちにょぜの さんたいとは ただひとつの さんたいにて
はじめと おわりと わがいっいんの なかの ことわりにて ゆいいちぶつにて ふかしぎ なりければ
ほんと まつとは くきょうして ひとしとは とき たまえるなり
これを にょぜほんまつくきょうとうとは もうしたるなり
はじめの 3にょぜを ほんとし おわりの しちにょぜを まつとして
10の にょぜにて あるは わがみの なかの さんたいにて あるなり
この さんたいを さんじんにょらいとも いえば
わが しんしん より ほかには ぜんあくに つけて かみすじ ばかりの ほうも なきものを
されば わがみが やがて 3しんそくいちの ほんがくの にょらいにては ありける ことなり
これを よそに おもうを しゅじょうとも まよいとも ぼんぷとも いうなり
これを わがみの うえと しりぬるを にょらいとも さとりとも しょうにんとも ちしゃとも いうなり
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こう さとり あきらかに かんずれば この み やがて
こんじょうの なかに ほんがくの にょらいを あらわして そくしんじょうぶつとは いわるる なり
たとえば はるなつ たを つくり うえつれば
あきふゆには くらに おさめて こころの ままに もちうるが ごとし
はる より あきを まつほどは ひさしき ようなれども
1ねんの うちに まち うるが ごとく
この さとりに いって ほとけを あらわす ほどは ひさしきよう なれども
いっしょうの うちには あらわして わが みが さんじんそくいちの ほとけと なりぬる なり
この みちに いりぬる ひとにも じょう ちゅう げの さんこんは あれども
おなじく いっしょうの うちに あらわす なり
じょうこんの ひとは きく ところに さとりを きわめて あらわす
ちゅうこんの ひとは もしは 1にち もしは ひとつき もしは いちねんに あらわす なり
げこんの ひとは のびゆく ところなくて つまりぬれば
いっしょうの うちに かぎりたる ことなれば りんじゅうの ときに いたりて
もろもろの みえつる ゆめも さえて うつつに なりぬるが ごとく
ただ いままで みつる ところの しょうじ もうそうの じゃし ひがめの ことわりは
あとかたも なくなりて ほんがくの うつつの さとりに かえりて
ほうかいを みれば みな じゃっこうの ごくらくにて
ひごろ いやしと おもいし わが この みが
さんじん そくいちの ほんがくの にょらいにて あるべきなり
あきの いねには わせと なかと おくとの みっつの いね あれども
1ねんが うちに おさむるが ごとく
これも じょう ちゅう げの さべつ ある ひと なれども
おなじく いっしょうの うちに しょぶつにょらいと いったいふにに おもいあわせて あるべき ことなり
みょうほうれんげきょうの たいの いみじく おわしますは
いかようなる たいにて おわしますぞと たずね いだして みれば
わが しんしょうの はちようの びゃくれんげにて ありける ことなり
されば わが みの たいしょうを みょうほうれんげきょうとは もうしける ことなれば
きょうの なにては あらずして はや わが みの たいにて ありけると しりぬれば
わが み やがて ほけきょうにて ほけきょうは わが みの たいを
よびあらわし たまいける ほとけの みことばにて こそ ありければ
やがて わが み さんじんそくいちの ほんがくの にょらいにて あるものなり
かく おぼえぬれば むし より このかた いままで おもいならわしし
ひがおもいの もうそうは さくじつの ゆめを おもいやるが ごとく
あとかたもなく なりぬる ことなり
これを しんじて いっぺんも なんみょうほうれんげきょうと もうせば
ほけきょうを さとって にょほうに いちぶを よみ たてまつるにて あるなり
じっぺんは 10ぶ 100ぺんは 100ぶ 1000べんは 1000ぶを にょほうに よみ たてまつるにて あるべきなり
かく しんずるを にょせつしゅぎょうの ひととは もうすなり
なんみょうほうれんげきょう
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