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四条金吾殿御返事(しじょうきんごどの ごへんじ )
別名、衆生所遊楽御書(しゅじょうしょゆうらく ごしょ)
日蓮大 聖人 47歳御作.

 

 しじょうきんごどの ごへんじ.
四条金吾殿御返事.

いっさいしゅじょう なんみょうほうれんげきょうと となうるより ほかの ゆうらく なきなり.
一切衆生・南無妙法蓮華経と 唱うるより 外の 遊楽 なきなり.

きょうに いわく「しゅじょうしょゆうらく」うんぬん.
経に 云く「衆生所遊楽」云云、.

この もん あに じじゅほうらくに あらずや.
此の 文・あに 自受法楽に あらずや、.

しゅじょうの うちに きでん もれ たまうべきや.
衆生の うちに 貴殿 もれ 給うべきや、.

しょとは いちえんぶだい なり.
所とは 一閻浮提 なり.

にほんこくは えんぶだいの うち なり.
日本国は 閻浮提の 内 なり、.

ゆうらくとは われらが しきしんえしょう ともに.
遊楽とは 我等が 色心依正 ともに.

いちねんさんぜん じじゆうしんの ほとけに あらずや.
一念三千・自受用身の 仏に あらずや、.

ほけきょうを たもち たてまつるより ほかに ゆうらくは なし.
法華経を 持ち 奉るより 外に 遊楽は なし.

げんぜあんのん ごしょうぜんしょとは これなり.
現世安穏・後生善処とは 是なり、.

ただ せけんの るなん きたるとも とりあえ たまう べからず.
ただ 世間の 留難 来るとも・とりあへ 給う べからず、.

けんじん しょうにんも この ことは のがれず.
賢人・聖人も 此の 事は のがれず、.

ただ にょうぼうと さけ うち のみて なんみょうほうれんげきょうと となえ たまえ.
ただ 女房と 酒 うち のみて 南無妙法蓮華経と・となへ 給へ、.

くをば くと さとり らくをば らくと ひらき.
苦をば 苦と さとり 楽をば 楽と ひらき.

くらく ともに おもい あわせて なんみょうほうれんげきょうと うち となえさせ たまえ.
苦楽 ともに 思い 合せて 南無妙法蓮華経と うち となへゐさせ 給へ、.

これ あに じじゅほうらくに あらずや.
これあに 自受法楽に あらずや、.

いよいよ ごうじょうの しんりきを いたしたまえ.
いよいよ 強盛の 信力を いたし給へ、.

きょうきょう きんげん.
恐恐 謹言。.

けんじ 2ねん ひのえね 6がつ 27にち.
建治 二年 丙子 六月 二十七日.

にちれん かおう.
日蓮 花押.

しじょうきんごどの ごへんじ.
四条金吾殿 御返事.

 
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