c
1378.
松野殿御消息 (別名、一劫御書) 背景と大意.

 
 
a
ぶんえい 5ねん (1269ねん) 8がつ 21にち、にちれんだいしょうにん 47さいの おんとき、するがのくに いはらぐん まつのに すむ まつのろくろうざえもん にゅうどうに あたえられた ごしょ。(するがのくには、げんざいの しずおかけん)
こうじ (みかんの いっしゅ)などを ごくようされた ことに たいする ごへんじ である。
はじめに、 ほけきょうを まんげつに たとえられ、この ほけきょうを たもつ ものは いっさいしゅじようの なかで だいいちである ことを あかされ、かずかずの だいなんに たえ、なんみょうほうれんげきょうを となえた じしんこそ、ほとけの きんげんの とおりの ぎょうじゃであると のべられている。
しんずる ものと ぼうずる ものとが うける りやくと ばちの げんしょうを かたられ、まつのろくろうに たいする くようの こころざしを ほめられている。

ほんしょうの とくちょうてきな ごもんを いかに しめす。
「にちれん はじめて けんちょう 5ねんの なつの はじめより 20よねんが あいだ ただ 1にん とうじの ひとの ねんぶつを もうす ように となうれば ひとごとに これを わらい けっくは のり うち きり ながし くびを はねんと せらるる」
「きじんの みに いる ものは この きょうを しんぜず」



b
健治2年(1276年)2月17日、日蓮大聖人 55歳の御時、駿河国庵原郡松野(するがのくに いはらぐん まつの)に住む松野六郎左衛門入道に与えられた御書。
(駿河国は、現在の静岡県)
柑子(ミカンの一種))などをご供養されたことに対する御返事である。
初めに、法華経を満月に譬えられ、この法華経を持つものは一切衆生の中で第一あることを明かされ、数々の大難に耐え、南無妙法蓮華経を唱えた御自身こそ、仏の金言の通りの行者であると述べられている。
信ずるものと謗ずる者とが受ける利益と罰との現証を語られ、松野六郎に対する供養の志をほめられている。

本抄の特徴的な御文を以下に示す。
「日蓮 始めて 建長五年 夏の 始より 二十余年が 間・ 唯 一人・ 当時の 人の 念仏を 申す やうに 唱うれば 人ごとに 是れを 笑ひ・ 結句は のり うち 切り 流し 頚を はねんと せらるる」
「鬼神の 身に 入る 者は 此の 経を 信ぜず」

 
→a1378
→b1378
 ホームページトップ
inserted by FC2 system