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97.
念仏無間地獄抄 (ねんぶつ むけんじごく しょう) 背景と大意.

 
 
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けんちょう がんねん(1255ねん) 、にちれんだいしょうにん 34さいの おんときに したためられた ごしょ。
じょうどしゅうの ねんぶつは むけんじごくの ごういん である ことを しめされ、たいして ほけきょうは じょうぶつの みちで あるが ゆえに、じょうどしゅうを すてて ほけきょうを たもち、むじょうぼだいを うべきと とかれている。
ほんしょうは、むけんじごくに ついて、ほけきょう ひゆほんの もんを ひいて「5ぎゃくざい、20ぎゃくざいの とが」である ことを しめされて いる。
ごぎゃくざいとは、ちちを ころす、ははを ころす、あらかん(そううりょ)を ころす、ぶっしんより ちを だす、わごうそうを やぶるを いう。
にじゅうぎゃくざいとは、ごぎゃくざいに、むほん、あくぎゃく、ふどう、ふこう、ふぎなどをくわえた20のぎゃくざいをいう。
また、ほんしょうには、ちゅうごくの じょうどしゅうの そ、ぜんどうが じさつを はかり、しっぱいして、なのか ななやの あいだ もんぜつして しきょした ひげきを こくめいに しるされて いる。



b
建長7年(1255年)、日蓮大聖人 34歳の御時にしたためられた御書。
浄土宗の念仏は無間地獄の業因であることを示され、対して法華経は成仏の道であるがゆえに、浄土宗を捨てて法華経を持ち、無上菩提を得べきと説かれている。
本抄は、無間地獄について、法華経譬喩品の文を引いて「五逆罪、二十逆罪の科」であることを示されている。
五逆罪とは、父を殺す、母を殺す、阿羅漢(僧侶)を殺す、仏身より血を出す、和合僧を破るをいう。二十逆罪とは、五逆罪に謀反、悪逆、不道、大不敬、不孝、不義などを加えた二十の逆罪をいう。
また、本抄には、中国の浄土宗の祖、善導が自殺をはかり、失敗して、七日七夜の間悶絶して死去した悲劇を克明に記されている。

 
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