b1059から1065.
曾谷殿御返事 (そやどの ごへんじ).
日蓮大聖人 58歳 御作.

 

b1059

そやどの ごへんじ.
曾谷殿 御返事.

こうあん 2ねん 8がつ 58さい おんさく.
弘安 二年 八月 五十八歳 御作.

やきごめ 2ひょう たび おわんぬ.
焼米 二俵 給 畢ぬ.

こめは すこしと おぼしめし そうらえども ひとの じゅみょうを つぐものにて そうろう.
米は 少と 思食し 候へども 人の 寿命を 継ぐ 物にて 候.

いのちをば 3000だいせんせかいにても かわぬ ものにて そうろうと ほとけは とかせ たまえり.
命をば 三千大千世界にても 買はぬ 物にて 候と 仏は 説かせ 給へり.

こめは いのちを つぐもの なり.
米は 命を 継ぐ 物 なり.

たとえば こめは あぶらの ごとく いのちは ともしびの ごとし.
譬えば 米は 油の 如く 命は 燈の 如し.

ほけきょうは ともしびの ごとく ぎょうじゃは あぶらの ごとし.
法華経は 燈の 如く 行者は 油の 如し.

だんなは あぶらの ごとく ぎょうじゃは ともしびの ごとし.
檀那は 油の 如く 行者は 燈の 如し.

いっさいの ひゃくみの なかには にゅうみと もうして うしの ちち だいいち なり.
一切の 百味の 中には 乳味と 申して 牛の 乳 第一 なり.

ねはんぎょうの しちに いわく.
涅槃経の 七に 云く.

「なお しょみの なかに ちち もっとも これ だいいち なるが ごとし」うんぬん.
「猶 諸味の 中に 乳 最も 為れ 第一 なるが 如し」云云.

にゅうみを せんずれば らくみと なる.
乳味を せんずれば 酪味と なる.

らくみを せんずれば ないし だいごみと なる.
酪味を せんずれば 乃至 醍醐味と なる.

だいごみは ごみの なかの だいいち なり.
醍醐味は 五味の 中の 第一 なり.

ほうもんを もって ごみに たとえば じゅけの 3000 げどうの 18だいきょうは しゅうみの ごとし.
法門を 以て 五味に たとへば 儒家の 三千 外道の 十八大経は 衆味の 如し.

あごんきょうは だいごみ なり.
阿含経は 醍醐味 なり.

あごんきょうは にゅうみの ごとく.
阿含経は 乳味の 如く.

かんぎょうとうの いっさいの ほうとうぶの きょうは らくみの ごとし.
観経 等の 一切の 方等部の 経は 酪味の 如し.

いっさいの はんにゃきょうは しょうそみ けごんきょうは じゅくそみ.
一切の 般若経は 生蘇味 華厳経は 熟蘇味.

むりょうぎきょうと ほけきょうと ねはんぎょうとは だいごの ごとし.
無量義経と 法華経と 涅槃経とは 醍醐の ごとし.

また ねはんぎょうは だいごの ごとし.
又 涅槃経は 醍醐の ごとし.

ほけきょうは ごみの しゅの ごとし.
法華経は 五味の 主の 如し.

みょうらくだいし いわく 「もし きょうしを ろんずれば.
妙楽大師 云く 「若し 教旨を 論ずれば.

ほっけは ただ かいごんけんのんを もって きょうの しょうしゅと なす.
法華は 唯 開権顕遠を 以つて 教の 正主と 為す.

ひとり みょうの なを うる こころ これに あり」 うんぬん.
独り 妙の 名を 得る 意 此に 在り」 云云.

また いわく「ゆえに しんぬ ほっけは これ だいごの しょうしゅ」とう うんぬん.
又 云く「故に 知んぬ 法華は 為れ 醍醐の 正主」等 云云.

この しゃくは まさしく ほっけは ごみの なかには あらず.
此の 釈は 正く 法華経は 五味の 中には あらず.

この しゃくの こころは ごみは じゅみょうを やしなう.
此の 釈の 心は 五味は 寿命を やしなふ.

じゅみょうは ごみの しゅ なり.
寿命は 五味の 主 なり.

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b1060

てんだいしゅうには ふたつの こころ あり.
天台宗には 二の 意 あり.

ひとつには けごん ほうどう はんにゃ ねはん ほっけは おなじく だいごみ なり.
一には 華厳 方等 般若 涅槃 法華は 同じく 醍醐味 なり.

この しゃくの こころは にぜんと ほっけとを そうじせるに にたり.
此の 釈の 心は 爾前と 法華とを 相似せるに にたり.

せけんの がくしゃ とう この すじ のみを しりて.
世間の 学者 等 此の 筋 のみを 知りて.

ほけきょうは ごみの しゅと もうす ほうもんに めいわく せるゆえに.
法華経は 五味の 主と 申す 法門に 迷惑 せるゆへに.

しょしゅうに たぼらかさるる なり.
諸宗に たぼらかさるる なり.

かい みかい ことなれども おなじく えんなりと うんぬん.
開 未開 異なれども 同じく 円なりと 云云.

これは しゃくもんの こころ なり.
是は 迹門の 心 なり.

しょしゅうは ごみ ほけきょうは ごみの しゅと もうす ほうもんは ほんもんの ほうもん なり.
諸経は 五味 法華経は 五味の 主と 申す 法門は 本門の 法門 なり.

この ほうもんは てんだい みょうらく ほぼ かかせ たまい そうらえども.
此の 法門は 天台 妙楽 粗 書かせ 給い 候へども.

ふんみょう ならざる あいだ がくしゃの ぞんち すくなし.
分明 ならざる 間 学者の 存知 すくなし.

この しゃくに にゃくろんきょうしと かかれて そうろうは ほけきょうの だいもくを きょうしとは かかれて そうろう.
此の 釈に 若論教旨と かかれて 候は 法華経の 題目を 教旨とは かかれて 候.

かいごんと もうすは ごじの なかの けの いちじ なり.
開権と 申すは 五字の 中の 華の 一字 なり.

けんのんと かかれて そうろうは ごじの なかの れんの いちじ なり.
顕遠と かかれて 候は 五字の 中の 蓮の 一字 なり.

どくとくみょうみょうと かかれて そうろうは みょうの いちじ なり.
独得妙名と かかれて 候は 妙の 一字 なり.

いざいおしと かかれて そうろうは ほけきょうを いちだいの こころと もうすは だいもく なりと かかれて そうろうぞ.
意在於此と かかれて 候は 法華経を 一代の 意と 申すは 題目 なりと かかれて 候ぞ.

これを もって しんぬべし.
此れを 以て 知んぬべし.

ほけきょうの だいもくは いっさいきょうの たましい いっさいきょうの がんもく なり.
法華経の 題目は 一切経の 神 一切経の 眼目 なり.

だいにちきょう とうの いっさいきょうをば ほけきょうにて こそ かいげん くよう すべき ところに.
大日経 等の 一切経をば 法華経にて こそ 開眼供養 すべき 処に.

だいにちきょう とうを もって いっさいきょうの もくがの ほとけを かいげんし そうらえば.
大日経 等を 以て 一切の 木画の 仏を 開眼し 候へば.

にほんこくの いっさいの じとう ぶつぞう とう かたちは ほとけに にれども.
日本国の 一切の 寺塔の 仏像 等 形は 仏に 似れども.

こころは ほとけに あらず きゅうかいの しゅじょうの こころ なり.
心は 仏に あらず 九界の 衆生の 心 なり.

ぐちの ものを ちしゃと すること これより はじまれり.
愚癡の 者を 智者と すること 是より 始まれり.

くにの ついえのみ いりて いのりと ならず.
国の ついへのみ 入て 祈と ならず.

かえって ほとけ へんじて まと なり おにと なり.
還て 仏 変じて 魔と なり 鬼と なり.

こくしゅ ないし ばんみんを わずらわす これ なり.
国主 乃至 万民を わづらはす 是 なり.

いま ほけきょうの ぎょうじゃと だんなとの しゅったい する ゆえに.
今 法華経の 行者と 檀那との 出来する 故に.

ひゃくじゅうの ししおうを いとい そうもくの かんぷうを おそるるが ごとし.
百獣の 師子王を いとひ 草木の 寒風を おそるるが 如し.

これは しばらく おく.
是は 且く をく.

ほけきょうは なにゆえぞ しょきょうに すぐれて いっさいしゅじょうの ために もちいる こと なるぞと もうすに.
法華経は 何故ぞ 諸経に 勝れて 一切衆生の 為に 用いる 事 なるぞと 申すに.

たとえば そうもくは だいちを ははとし こくうを ちちとし.
譬えば 草木は 大地を 母とし 虚空を 父とし.

かんうを しょくとし かぜを たましいとし にちがつを めのととして せいちょうし はなさき このみ なるが ごとく.
甘雨を 食とし 風を 魂とし 日月を めのととして 生長し 華 さき 菓 なるが 如く.

いっさいしゅじょうは じっそうを だいちとし むそうを こくうとし.
一切衆生は 実相を 大地とし 無相を 虚空とし.

いちじょうを かんうとし いこんとう だいいちの ことばを おおかぜとし.
一乗を 甘雨とし 已今当 第一の 言を 大風とし.

じょうえりき そうごんを にちがつとして みょうかくの くどくを せいちょうし.
定慧力 荘厳を 日月として 妙覚の 功徳を 生長し.

だいじ だいひの はなさかせ あんらく ぶっかの このみ なって いっさいしゅじょうを やしない たもう.
大慈 大悲の 華さかせ 安楽仏果の 菓 なつて 一切衆生を 養ひ 給ふ.

いっさいしゅじょう また しょくするに よりて じゅみょうを たもつ.
一切衆生 又 食するに よりて 寿命を 持つ.

しょくに たすう あり.
食に 多数 あり.

どを しょくし みずを しょくし ひを しょくし かぜを しょくする しゅじょうも あり.
土を 食し 水を 食し 火を 食し 風を 食する 衆生も あり.

ぐらと もうす むしは かぜを しょくす.
求羅と 申す 虫は 風を 食す.

うぐろもちと もうす むしは つちを しょくす.
うぐろもちと 申す 虫は 土を 食す.

ひとの ひにく こつずい とうを しょくする きじんも あり.
人の 皮肉 骨髄 等を 食する 鬼神も あり.

ふんにょう とうを しょくする きじんも あり.
尿糞 等を 食する 鬼神も あり.

じゅみょうを しょくする きじんも あり.
寿命を 食する 鬼神も あり.

こえを しょくする きじんも あり.
声を 食する 鬼神も あり.

いしを しょくする いお くろがねを しょくする ばくも あり.
石を 食する いお くろがねを 食する ばくも あり.

ちじん てんじん りゅうじん にちがつ たいしゃく だいぼんのう にじょう ぼさつ ほとけは.
地神 天神 竜神 日月 帝釈 大梵王 二乗 菩薩 仏は.

ぶっぽうを なめて みとし たましいとし たもう.
仏法を なめて 身とし 魂とし 給ふ.

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b1061

れいせば むかし かこに りんだおうと もうす だいおう ましましき.
例せば 乃往 過去に 輪陀王と 申す 大王 ましましき.

いちえんぶだいの しゅ なり けんおう なり.
一閻浮提の 主 なり 賢王 なり.

この おうは なにものをか くようと したもうと もうせば.
此の 王は なに物をか 供御とし 給うと 申せば.

はくばの いななく こえを きこしめして みも せいちょうし.
白馬の 鳴 声を きこしめして 身も 生長し.

しんしんも あんのんにして よを たもち たもう.
身心も 安穏にして よを たもち 給う.

れいせば かえると もうす むしの ははの なくこえを きいて せいちょう するが ごとし.
れいせば 蝦蟆と 申す 虫の 母の なく声を 聞いて 生長 するが ごとし.

あきの はぎの しかの なくに はなの さくが ごとし.
秋の はぎの しかの 鳴くに 華の さくが ごとし.

ぞうげぐさの いかづちの こえに はらみ.
象牙草の いかづちの 声に はらみ.

ざくろの いしに おうて さかうるが ごとし.
柘榴の 石に あふて さかうるが ごとし.

されば この おう はくばを おおく あつめて かわせ たもう.
されば 此の 王 白馬を をほく あつめて かはせ 給ふ.

また この はくばは はくちょうを みて なく うま なれば.
又 此の 白馬は 白鳥を みて なく 馬 なれば.

おおくの はくちょうを あつめ たまいしかば.
をほくの 白鳥を あつめ 給いしかば.

わが みの あんのん なる のみならず ひゃっかん ばんじょうも さかえ.
我が 身の 安穏 なる のみならず 百官 万乗も さかへ.

てんかも ふうう ときに したがい たこくも こうべを かたむけて.
天下も 風雨 時に したがひ 他国も かうべを かたぶけて.

すうねん すごし たもうに まつりごとの そういにや はんべりけん.
すねん すごし 給うに まつり事の さをいにや はむべりけん.

また しゅくごうに よって かほうや つきけん.
又 宿業に よつて 果報や 尽きけん.

せんまんの はくちょう いちじに うせ しかば また むりょうの はくばも なくこと やみぬ.
千万の 白鳥 一時に うせ しかば 又 無量の 白馬も なく事 やみぬ.

だいおうは はくばの こえを きかざりし ゆえに.
大王は 白馬の 声を きかざりし ゆへに.

はなの しぼめるが ごとく つきの しょくするが ごとく.
華の しぼめるが ごとく 月の しよくするが ごとく.

おんみの いろ かわり ちから よわく ろっこん もうもうとして ぼれたるが ごとく ありしかば.
御身の 色 かはり 力 よはく 六根 もうもうとして ぼれたるが ごとく ありしかば.

きさきも もうもうしく ならせ たまい.
きさきも もうもうしく ならせ 給い.

ひゃっかんばんじょうも いかんがせんと なげき.
百官万乗も いかんがせんと なげき.

てんも くもり ちも ふるい おおかぜ かんばつし.
天も くもり 地も ふるひ 大風 かんぱちし.

けかち やくびょうに ひとの しする こと にくは つか ほねは かわらと みえしかば.
けかち やくびやうに 人の 死する 事 肉は 塚 骨は 瓦と みへしかば.

たこく よりも おそい きたれり.
他国 よりも をそひ 来れり.

このとき だいおう いかんがせんと なげき たまいし ほどに.
此の時 大王 いかんがせんと なげき 給いし ほどに.

せんずる ところは ぶっしんに いのるは しくべからず.
せんずる 所は 仏神に いのるには しくべからず.

この くにに もとより げどう おおく くにぐにを ふさげり.
此の 国に もとより 外道 をほく 国国を ふさげり.

また ぶっぽうと いうものを おおく あがめ おきて くにの だいじとす.
又 仏法という 物を をほく あがめをきて 国の 大事とす.

いずれにても あれ はくちょうを いだして はくばを なかせん ほうを あがむべし.
いづれにても あれ 白鳥を いだして 白馬を なかせん 法を あがむべし.

まず げどうの ほうに おおせつけて すうじつ おこなわせ けれども.
まづ 外道の 法に をほせつけて 数日 をこなはせ けれども.

はくちょう いっぴきも いでこず はくばも なくこと なし.
白鳥 一疋も いでこず 白馬も なく事 なし.

このとき げどうの いのりを とどめて ぶっきょうに おおせつけられけり.
此の時 外道の いのりを とどめて 仏教に をほせつけられけり.

そのとき めみょうぼさつと もうす しょうそう ひとり あり.
其の時 馬鳴菩薩と 申す 小僧 一人 あり.

めしいだされければ この そう のたまわく.
めしいだされければ 此の 僧の 給はく.

くにじゅうに げどうの じゃほうを とどめて ぶっぽうを ぐつうし たもうべくば.
国中に 外道の 邪法を とどめて 仏法を 弘通し 給うべくば.

うまを なかせん こと やすしと いう.
馬を なかせん 事 やすしと いふ.

ちょくせんに いわく おおせの ごとく なるべしと.
勅宣に 云く をほせの ごとく なるべしと.

そのときに めみょうぼさつ さんぜじっぽうの ほとけに きしょうし もうせば.
其の時に 馬鳴菩薩 三世十方の 仏に きしやうし 申せしかば.

たちまちに はくちょう しゅったい せり.
たちまちに 白鳥 出来 せり.

はくばは はくちょうを みて ひとこえ なきけり.
白馬は 白鳥を 見て 一こへ なきけり.

だいおう うまの こえを ひとこえ きこしめして まなこを ひらき たまい.
大王 馬の 声を 一こへ きこしめして 眼を 開き 給い.

はくちょう にひき ないし ひゃくせん いできたり ければ.
白鳥 二ひき 乃至 百千 いできたり ければ.

ひゃくせんの はくば いちじに よろこび なきけり.
百千の 白馬 一時に 悦び なきけり.

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b1062

だいおうの おんいろ なおる こと にっしょくの ほんに ふくするが ごとし.
大王の 御いろ なをる こと 日しよくの ほんに ふくするが ごとし.

みの ちから こころの はかり ごと さきざきには ひゃくせんばい こえたり.
身の 力 心の はかり 事 先先には 百千万ばい こへたり.

きさきも よろこび だいじん くぎょう いさみて ばんみんも たなごころを あわせ.
きさきも よろこび 大臣 公卿 いさみて 万民も たな心を あはせ.

たこくも こうべを かたぶけたりと みえて そうろう.
他国も かうべを かたぶけたりと みへて 候.

いまの よも また これに たがう べからず.
今の よも 又 是に たがう べからず.

てんじん しちだい ちじん ごだい いじょう 12だいは じょうこうの ごとし.
天神七代 地神五代 已上 十二代は 成劫の ごとし.

せんせの かいりきと ふくりきとに よって こんじょうの はげみ なれども.
先世の 戒力と 福力とに よつて 今生の はげみ なけれども.

くにも おさまり ひとの じゅみょうも ながし.
国も おさまり 人の 寿命も 長し.

にんのうの よと なりて 29だいが あいだは せんせいの かいりきも すこし よわく.
人王の よと なりて 二十九代が あひだは 先世の かいりきも すこし よはく.

こんじょうの まつりごとも はかなかり しかば.
今生の まつり 事も はかなかり しかば.

くにに ようやく さんさい しちなん おこり はじめたり.
国に やうやく 三災 七難 をこり はじめたり.

なお かんど より さんこう ごていの よを おさむべき ふみ わたり しかば.
なを かんど より 三皇 五帝の 世を をさむべき ふみ わたり しかば.

それを もって かみを あがめて くにの さいなんを しずむ.
其を もつて 神を あがめて 国の 災難を しづむ.

にんのう だい30だい きんめいてんのうの よと なりて くにには せんせいの かいふく うすく.
人王 第三十代 欽明天王の 世と なりて 国には 先世の かいふく うすく.

あくしん ごうじょうの もの おおく しゅったいして ぜんしん おろかに あくしんは かしこし.
悪心 がうじやうの 物 をほく 出来て 善心 をろかに 悪心は かしこし.

げてんの おしえは あさし.
外典の をしへは あさし.

つみも おもき ゆえに げてん すてられ ないてんに なりしなり.
つみも をもき ゆへに 外典 すてられ 内典に なりしなり.

れいせば もりやは にほんの てんじん しちだい ちじん ごだいが あいだの 180しんを あがめ たてまつりて.
れいせば もりやは 日本の 天神 七代 地神 五代が 間の 百八十神をあがめ たてまつりて.

ぶつぽうを ひろめずして もとの げてんと なさんと いのりき.
仏教を ひろめずして もとの 外典と なさんと いのりき.

しょうとくたいしは きょうしゅ しゃくそんを ごほんぞんとして ほけきょう いっさいきょうを.
聖徳太子は 教主 釈尊を 御本尊として 法華経 一切経を.

もんじょとして りょうほうの しょうぶ ありしに.
文書として 両方の せうぶ ありしに.

ついには かみは まけ ほとけは かたせ たまいて しんこく はじめてぶっこくと なりぬ.
ついには 神は まけ 仏は かたせ 給いて 神国 はじめて 仏国と なりぬ.

てんじく かんどの れいの ごとし.
天竺 漢土の 例の ごとし.

こんしさんがい かいぜがうの きょうもん あらわれさせ たもうべき ついで なり.
今此三界 皆是我有の 経文 あらはれさせ 給うべき 序 なり.

きんめい より かんむに いたるまで 20よだい 260よねんが あいだ.
欽明 より 桓武に いたるまで 二十よ代 二百六十余年が 間.

ほとけを だいおうとし かみを しんとして よを おさめ たまいしに.
仏を 大王とし 神を 臣として 世を をさめ 給いしに.

ぶっきょうは すぐれ かみは おとりたりししかども いまだ よを おさまること なし.
仏教は すぐれ 神は をとりたりしかども 未だ よを さまる事 なし.

いかなる ことにやと うたがわりし ほどに.
いかなる 事にやと うたがはりし 程に.

かんむの ぎょうに でんぎょうだいしと もうす しょうにん しゅったいして かんがえて いわく.
桓武の 御宇に 伝教大師と 申す 聖人 出来して 勘えて 云く.

かみは まけ ほとけは かたせ たまいぬ.
神は まけ 仏は かたせ 給いぬ.

ほとけは だいおう かみは しんか なれば じょうげ あいついで.
仏は 大王 神は 臣か なれば 上下 あひついで.

れいぎ ただしければ くにじゅう おさまるべしと おもうに.
れいぎ ただしければ 国中 をさまるべしと をもふに.

くにの しずか ならざること ふしん なるゆえに いっさいきょうを かんがえて そうらえば どうりにて そうらいけるぞ.
国の しづか ならざる事 ふしん なるゆへに 一切経を かんがへて 候へば 道理にて 候けるぞ.

ぶっきょうに おおきなる とが ありけり.
仏教に をほきなる とが ありけり.

→a1062

b1063

いっさいきょうの なかに ほけきょうと もうす だいおう おわします.
一切経の 中に 法華経と 申す 大王 をはします.

ついで けごんきょう だいぼんきょう じんみつきょう あごんきょう とうは.
ついで 華厳経 大品経 深密経 阿含経 等は.

あるいは しんの くらい あるいは さむらいの くらい.
あるいは 臣の 位 あるいは さぶらいの くらい.

あるいは たみの くらい なりけるを.
あるいは たみの 位 なりけるを.

あるいは はんにゃきょうは ほけきょうに すぐれたり.
或は 般若経は 法華経には すぐれたり.

さんろんしゅう あるいは じんみつきょうは ほけきょうに すぐれたり.
三論宗 或は 深密経は 法華経に すぐれたり.

ほっそうしゅう あるいは けごんきょうは ほけきょうに すぐれたり.
法相宗 或は 華厳経は 法華経に すぐれたり.

けごんしゅう あるいは りっしゅうは しょしゅうの はは なり なんど もうして.
華厳宗 或は 律宗は 諸宗の 母 なり なんど 申して.

ひとりとして ほけきょうの ぎょうじゃ なし.
一人として 法華経の 行者 なし.

せけんに ほけきょうを どくじゅ するは かえって おこずき うしなう なり.
世間に 法華経を 読誦 するは 還つて をこづき うしなう なり.

「これに よって てんも いかり しゅごの ぜんじんも ちから よわし」うんぬん.
「之に 依つて 天も いかり 守護の 善神も 力 よはし」云云.

いわゆる「ほけきょうを ほむと いえども かえって ほっけの こころを ころす」とう うんぬん.
所謂「法華経を ほむと いえども 返つて 法華の 心を ころす」等 云云.

なんと しちだいじ 15だいじ にほんこくじゅうの しょじ しょざんの しょそうら.
南都 七大寺 十五大寺 日本国中の 諸寺 諸山の 諸僧等.

この ことばを ききて おおきに いかり.
此の ことばを ききて をほきに いかり.

てんじくの だいてん かんどの どうし わがくにに しゅったい せり.
天竺の 大天 漢土の 道士 我が国に 出来 せり.

いわゆる さいちょうと もうす しょうほっし これなり.
所謂 最澄と 申す 小法師 是なり.

せんずる ところは いきあわんずる ところにて かしらを われ.
せんずる 所は 行きあはむずる 処にて かしらを われ.

かたを きれ おとせ うて のれと もうせ しかども.
肩を きれ をとせ うて のれと 申せ しかども.

かんむてんのうと もうす けんのう たずね あきらめて.
桓武天皇と 申す 賢王 たづね あきらめて.

6しゅうは ひがごと なりけりと はじめて ひえいざんを こんりゅうして.
六宗は ひが事 なりけりとて 初めて ひへい山を こんりうして.

てんだいほっけしゅうと さだめ おかせ えんどんの かいを こんりゅうし たもう のみならず.
天台法華宗と さだめ をかせ 円頓の 戒を 建立し 給う のみならず.

しちだいじ 15だいじの 6しゅうの うえに ほっけしゅうを そえ おかる.
七大寺 十五大寺の 六宗の 上に 法華宗を そへをかる.

せんずるところ 6しゅうを ほけきょうの ほうべんと なされしなり.
せんずる所 六宗を 法華経の 方便と なされしなり.

れいせば かみの ほとけに まけて かどまもりと なりしが ごとし.
れいせば 神の 仏に まけて 門まほりと なりしが ごとし.

にほんこくも またまた かくのごとし.
日本国も 又又 かくのごとし.

ほっけさいだいいちの きょうもん はじめて この くにに あらわれ たまい.
法華最 第一の 経文 初めて 此の 国に 顕れ 給い.

のうせついいちにん せつほけきょうの にょらいの つかい はじめて この くにに いり たまいぬ.
能竊為一人 説法華経の 如来の 使 初めて 此の 国に 入り 給いぬ.

かんむ へいぜい さがの さんだい 20よねんが あいだは.
桓武 平城 嵯峨の 三代 二十余年が 間は.

にほん いっしゅう みな ほけきょうの ぎょうじゃ なり.
日本 一州 皆 法華経の 行者 なり.

しかれば せんだんには いらん しゃくそんには だいばの ごとく.
しかれば 栴檀には 伊蘭 釈尊には 提婆の ごとく.

でんぎょうだいしと どうじに こうぼうだいしと もうす しょうにん しゅつげん せり.
伝教大師と 同時に 弘法大師と 申す 聖人 出現 せり.

かんどに わたりて だいにちきょう しんごんしゅうを ならい にほんこくに わたりて ありしかども.
漢土に わたりて 大日経 真言宗を ならい 日本国に わたりて ありしかども.

でんぎょうだいしの ごぞんしょうの おんときは いとう ほけきょうに だいにちきょう すぐれたりと いうことは いわざりけるが.
伝教大師の 御存生の 御時は いたう 法華経に 大日経 すぐれたりと いふ事は いはざりけるが.

でんぎょうだいし いぬる こうにん 13ねん 6がつ よっかに かくれさせ たまいて.
伝教大師 去ぬる 弘仁 十三年 六月 四日に かくれさせ 給いて.

のち ひまを えたりとや おもいけん.
のち ひまを えたりとや をもひけん.

こうぼうだいし いぬる こうにん 14ねん しょうがつ 19にちに.
弘法大師 去ぬる 弘仁 十四年 正月 十九日に.

しんごん だいいち けごん だいに ほっけ だいさん.
真言 第一 華厳 第二 法華 第三.

ほけきょうは けろんの ほう むみょうの へんいき.
法華経は 戯論の 法 無明の 辺域.

てんだいしゅう とうは ぬすびと なりなんど もうす しょ どもを つくりて.
天台宗 等は 盗人 なりなんど 申す 書 どもを つくりて.

さがの こうていを もうし かすめ たてまつりて.
嵯峨の 皇帝を 申し かすめ たてまつりて.

しちしゅうに しんごんしゅうを もうし くわえて しちしゅうを ほうべんとし.
七宗に 真言宗を 申し くはえて 七宗を 方便とし.

しんごんしゅうは しんじつ なりと もうしたて おわんぬ.
真言宗は 真実 なりと 申し立て 畢んぬ.

そのご にほん いっしゅうの ひとごとに しんごんしゅうに なりし うえ.
其の後 日本 一州の 人ごとに 真言宗に なりし 上.

そのご また でんぎょうだいしの みでし じかくと もうす ひと.
其の後 又 伝教大師の 御弟子 慈覚と 申す 人.

かんどに わたりて てんだい しんごんの にしゅうの おうぎを きわめて きちょう す.
漢土に わたりて 天台 真言の 二宗の 奥義を きはめて 帰朝 す.

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この ひと こんごうちょうきょう そしっちきょうの にぶの しょを つくりて.
此の 人 金剛頂経 蘇悉地経の 二部の 疏を つくりて.

ぜんとういんと もうす てらを えいざんに もうしたて おわんぬ.
前唐院と 申す 寺を 叡山に 申し立て 畢んぬ.

これには だいにちきょう だいいち ほけきょう だいに.
此れには 大日経 第一 法華経 第二.

そのなかに こうぼうの ごとくなる かごん かぞう べからず.
其の中に 弘法の ごとくなる 過言 かずう べからず.

せんぜんに しょうしょう もうし おわんぬ.
せむぜむに せうせう 申し 畢んぬ.

ちしょうだいし また この だいしの あとを ついで おんじょうじに ぐつう せり.
智証大師 又 此の 大師の あとを ついで をんじやう寺に 弘通 せり.

とうじじとて くにの わざわいと みゆる てら これなり.
たうじ寺とて 国の わざはいと みゆる 寺 是なり.

えいざんの 3000にんは じかく ちしょう おわせずば しんごん すぐれたりと もうすをば もちいぬ ひとも ありなん.
叡山の 三千人は 慈覚 智証 をはせずば 真言 すぐれたりと 申すをば もちいぬ 人も ありなん.

えんにんだいしに いっさいの しょにん くちを ふさがれ こころを たぼらかされて ことばを いだす ひと なし.
円仁大師に 一切の 諸人 くちを ふさがれ 心を たぼらかされて ことばを いだす 人 なし.

おうしんの おんきえも また でんぎょう こうぼうにも ちょうかして みえそうらえば.
王臣の 御帰依も 又 伝教 弘法にも 超過して みへ候へば.

えいざん しちじ にほん いっしゅう いちどうに ほけきょうは だいにちきょうに おとりと うんぬん.
えい山 七寺 日本 一州 一同に 法華経は 大日経に をとりと 云云.

ほけきょうの ぐつうの てらでら ごとに しんごん ひろまりて ほけきょうの かしらと なれり.
法華経の 弘通の 寺寺 ごとに 真言 ひろまりて 法華経の かしらと なれり.

かくの ごとくして すでに 400よねんに なり そうらいぬ.
かくの ごとくして すでに 四百余年に なり 候いぬ.

ようやく この じゃけん ぞうじょうして 81 ないし 5の5 おう すでに うせぬ.
やうやく 此の 邪見 ぞうじやうして 八十一 乃至 五の五 王 すでに うせぬ.

ぶっぽう うせしかば おうほう すでに つき おわんぬ.
仏法 うせしかば 王法 すでに つき 畢んぬ.

あまつさえ ぜんしゅうと もうす だいじゃほう ねんぶつしゅうと もうす しょうじゃほう.
あまつさへ 禅宗と 申す 大邪法 念仏宗と 申す 小邪法.

しんごんと もうす だいあくほう この あくしゅう はなを ならべて いっこくに さかんなり.
真言と 申す 大悪法 此の 悪宗 はなを ならべて 一国に さかんなり.

てんしょうだいじんは たましいを うしないて うじこを まもらず.
天照太神は たましいを うしなつて 氏子を まほらず.

はちまんだいぼさつは いりょく よわくして くにを しゅご せず.
八幡大菩薩は 威力 よはくして 国を 守護 せず.

けっくは たこくの ものと ならんとす.
けつくは 他国の 物と ならむとす.

にちれん この よしを みる ゆえに ぶっぽうちゅうおん ぐだじごく とうの せめを おそれて ほぼ こくしゅに しめせども.
日蓮 此の よしを 見る ゆへに 仏法中怨 倶堕地獄 等の せめを おそれて 粗 国主に しめせども.

かれらが じゃぎに たぼらかされて しんじ たもう ことなし.
かれらが 邪義に たぼらかされて 信じ 給う 事なし.

かえって だいおんてきと なり たまいぬ.
還つて 大怨敵と なり 給いぬ.

ほけきょうを うしなう ひと くにじゅうに じゅうまんせりと もうせども.
法華経を うしなふ 人 国中に 充満せりと 申せども.

ひと しること なければ ただ ぐちの とが ばかりにて あること.
人 しる事 なければ ただ ぐちの とが ばかりにて ある事.

いまは また ほけきょうの ぎょうじゃ しゅったい せり.
今は 又 法華経の 行者 出来 せり.

にほんこくの ひとびと おろかの うえに いかりを なす.
日本国の 人人 癡の 上に いかりを をこす.

じゃほうを あいし しょうほうを にくむ.
邪法を あいし 正法を にくむ.

さんどく ごうじょう なる いっこく いかでか あんのん なるべき.
三毒 がうじやう なる 一国 いかでか 安穏 なるべき.

えこうの ときは だいの さんさい おこる.
壊劫の 時は 大の 三災 をこる.

いわゆる かさい すいさい ふうさい なり.
いはゆる 火災 水災 風災 なり.

また げんこうの ときは しょうの さんさい おこる.
又 減劫の 時は 小の 三災 をこる.

いわゆる けかち えきびょう かっせん なり.
ゆはゆる 飢渇 疫病 合戦 なり.

けかちは だいとん より おこり.
飢渇は 大貪 より をこり.

やくびょうは ぐち より おこり.
やくびやうは ぐち より をこり.

かっせんは しんに より おこる.
合戦は 瞋恚 より をこる.

いま にほんこくの ひとびと 49おく4828にんの なんにょ.
今 日本国の 人人 四十九億九万四千八百二十八人の 男女.

ひとびと ことなれども おなじく ひとつの さんどく なり.
人人 ことなれども 同じく 一の 三毒 なり.

いわゆる なんみょうほうれんげきょうを さかいとして おこれる さんどく なれば.
所謂 南無妙法蓮華経を 境として をこれる 三毒 なれば.

ひとごとに しゃか たほう じっぽうの しょぶつを いちじに のり せめ ながし うしなう なり.
人ごとに 釈迦 多宝 十方の 諸仏を 一時に のり せめ 流し うしなう なり.

これ すなわち しょうの さんさいの ついで なり.
是れ 即ち 小の 三災の 序 なり.

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しかるに にちれんが いちるい いかなる かこの しゅくじゅうにや.
しかるに 日蓮が 一るい いかなる 過去の 宿じうにや.

ほけきょうの だいもくの だんなと なり たもうらん.
法華経の 題目の だんなと なり 給うらん.

これを もって おぼしめせ.
是を もつて をぼしめせ.

いま ぼんてん たいしゃく にちがつ してん てんしょうだいじん はちまんだいぼさつ.
今 梵天 帝釈 日月 四天 天照太神 八幡大菩薩.

にほんこくの 3132しゃの だいしょうの じんぎは かこの りんだおうの ごとし.
日本国の 三千一百三十二社の 大小の じんぎは 過去の 輪陀王の ごとし.

はくばは にちれん なり はくちょうは われらが いちもん なり.
白馬は 日蓮 なり 白鳥は 我らが 一門 なり.

はくばの なくは われらが なんみょうほうれんげきょうの こえ なり.
白馬の なくは 我等が 南無妙法蓮華経の こえ なり.

この こえを きかせ たもう ぼんてん たいしゃく にちがつ してん とう.
此の 声を きかせ 給う 梵天 帝釈 日月 四天 等.

いかでか いろを まし ひかりを さかんに なし たまわざるべき.
いかでか 色を まし ひかりを さかんに なし 給はざるべき.

いかでか われらを しゅごし たまわざるべきと つよづよと おぼしめすべし.
いかでか 我等を 守護し 給はざるべきと つよづよと をぼしめすべし.

そもそも きへんの いぬる 3がつの ごぶつじに がもく その かず ありしかば.
抑 貴辺の 去ぬる 三月の 御仏事に 鵞目 其の 数 有りしかば.

ことし いっぴゃくよにんの ひとを さんちゅうに やしないて.
今年 一百よ人の 人を 山中に やしなひて.

12じの ほけきょうを よましめ だんぎして そうろうぞ.
十二時の 法華経を よましめ 談義して 候ぞ.

これらは まつだいあくせには いちえんぶだい だいいちの ぶつじにて こそ そうらえ.
此れらは 末代悪世には 一えんぶだい 第一の 仏事にて こそ 候へ.

いくそばくか かこの しょうりょうも うれしく おぼすらん.
いくそばくか 過去の 聖霊も うれしく をぼすらん.

しゃかは こうようの ひとを せそんと なずけ たまえり.
釈尊は 孝養の 人を 世尊と なづけ 給へり.

きへん あに せそんに あらずや.
貴辺 あに 世尊に あらずや.

こ だいしんあじゃりの こと なげかしく そうらえども.
故 大進阿闍梨の 事 なげかしく 候へども.

これ また ほけきょうの るふの しゅったい すべき いんえんにてや そうろうらんと おぼしめすべし.
此れ 又 法華経の 流布の 出来 すべき いんえんにてや 候らんと をぼしめすべし.

ことごと いのち ながらえば そのとき もうすべし.
事事 命 ながらへば 其の時 申すべし.

こうあん 2ねん つちのとう 8がつ 17にち.
弘安 二年 己卯 八月 十七日.

にちれん かおう.
日蓮 花押.

そやどうそう ごへんじ.
曾谷道宗 御返事.

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