みょういちあまごぜん ごへんじ.
妙一尼御前 御返事.
こうあん 3ねん 5がつ 59さい おんさく.
弘安 三年 五月 五十九歳 御作.
それ しんじんと もうすは べつには これなく そうろう.
夫 信心と 申すは 別には これなく 候、.
つまの おとこを おしむが ごとく.
妻の をとこを おしむが 如く.
おとこの つまに いのちを すつるが ごとく.
をとこの 妻に 命を すつるが 如く、.
おやの こを すてざるが ごとく.
親の 子を すてざるが 如く・.
この ははに はなれざるが ごとくに.
子の 母に はなれざるが 如くに、.
ほけきょう しゃかたほう じっぽうの しょぶつ.
法華経 釈迦多宝・ 十方の 諸仏菩薩・.
しょてんぜんじん とうに しんを いれ たてまつりて.
諸天善神 等に 信を 入れ 奉りて.
なんみょうほうれんげきょうと となえ たてまつるを しんじんとは もうし そうろうなり.
南無妙法蓮華経と 唱へ たてまつるを 信心とは 申し 候なり、.
しかのみならず しょうじきしゃほうべん ふじゅよきょういちげの きょうもんを.
しかのみならず 正直捨方便・ 不受余経一偈の 経文を.
おんなの かがみを すてざるが ごとく.
女の かがみを すてざるが 如く・.
おとの かたなを さすが ごとく.
男の 刀を さすが 如く、.
すこしも すつる こころなく あんじ たもうべく そうろう.
すこしも すつる 心なく 案じ 給うべく 候、.
あなかしこ あなかしこ.
あなかしこ・あなかしこ。.
5がつ 18にち.
五月 十八日.
にちれん かおう.
日蓮 花押.
みょういちあまごぜん ごへんじ.
妙一尼御前御 返事. |
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