まつのどの ごへんじ.
松野殿 御返事.
にちがつは ちに おち しゅみせんは くずるとも.
日月は 地に おち 須弥山は くづるとも、.
かの にょにん ほとけに ならせ たまわん こと うたがい なし.
彼の 女人 仏に 成らせ 給わん 事 疑い なし、.
あら たのもしや たのもしや.
あら たのもしや・ たのもしや。.
ほしいい 1と ふるさけ 1づつ ちまき あうざし.
干飯 一斗・ 古酒 一筒・ ちまき・ あうざし・.
たかんな かたがたの もの おくり たまいて そうろう.
たかんな 方方の 物 送り 給いて 候.
くさに さける はな きの かわを こうと して.
草に さける 花・ 木の 皮を 香と して.
ほとけに たてまつる ひと りょうじゅせんへ まいらざるは なし.
仏に 奉る 人・ 霊鷲山へ 参らざるは なし、.
いわんや たみの ほねを くだける はくまい.
況や 民の ほねを くだける 白米・.
ひとの ちを しぼれるが ごとくなる ふるさけを ほとけ.
人の 血を しぼれるが 如くなる・ ふるさけを 仏・.
ほけきょうに まいらせ たまえる にょにんの じょうぶつ とくどう うたがうべしや.
法華経に まいらせ 給へる 女人の 成仏 得道・ 疑うべしや。.
5がつ ついたち にちれん かおう.
五月一日 日蓮 花押.
みょうほうあま ごへんじ.
妙法尼 御返事. |
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