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南条殿御返事 (なんじょうどの ごへんじ).
日蓮大 聖人 59歳 御作.

 

なんじょうどの ごへんじ.
南条殿 御返事.

しらよね にこく ならびに いもの かしら いちだ.
しら牙 二石 並びに いもの かしら 一だ・.

こ ごろうどの ひゃっかにち とう うんぬん.
故 五郎殿 百ケ日 等 云云、.

ほけきょうの だいしちに いわく.
法華経の 第七に 云く、.

「せんりゅう こうが しょすいの なかに うみ これ だいいち なり.
「川流 江河 諸水の 中に 海 これ 第一 なり.

この ほけきょうも またまた かくの ごとし」とう うんぬん.
此の 法華経も 亦復 是くの 如し」等 云云、.

この きょうは ほけきょうをば たいかいに たとえられて そうろう.
此の 経は 法華経をば 大海に 譬へられて 候、.

たいかいと もうすは ふかき こと 84000ゆじゅん.
大海と 申すは・ ふかき 事 八万四千由旬.

ひろき こと また かくの ごとし.
広き こと 又 かくの ごとし、.

この たいかいの なかには なになにの すみ ありと もうし そうらえば.
此の 大海の 中には なになにの すみ 有りと 申し 候へば.

あしゅらおう ぼんぷにて おわせし とき.
阿修羅王・ 凡夫にて をはせし 時・.

ふもうごかいを たもちて まなこを ぬかれ.
不妄語戒を 持ちて・ まなこを ぬかれ・.

かわを はがれ ししむらを やぶられ.
かわを はがれ・ ししむらを やぶられ・.

ちを すわれ ほね かれ こを ころされ.
血を すはれ 骨 かれ・ 子を 殺され・.

めを うばわれ なんど せしかども.
めを うばわれ なんど せしかども・.

むりょうこうが あいだ いちども そらごと なくして.
無量劫が 間・ 一度も そら事 なくして.

その こうに よりて ほとけと なり たまいて そうろうが.
其の 功に 依りて 仏と なり 給いて 候が・.

むいちふじょうぶつと もうして.
無一不成仏と 申して.

なんみょうほうれんげきょうを ただ いちど もうせる ひと.
南無妙法蓮華経を 只 一度 申せる 人・.

ひとりとして ほとけに ならざるは なしと とかせ たまいて そうろう.
一人として 仏に ならざるは なしと・ とかせ 給いて 候、.

しゃかいちぶつの おおせ なりとも うたがう べきに あらざるに.
釈迦一仏の 仰せ なりとも 疑う べきに あらざるに・.

じっぽうの ほとけの ごぜん にて.
十方の 仏の 御前 にて・.

なにの ゆえにか そらごとをば せさせ たもうべき.
なにの ゆへにか・ そら事をば せさせ 給うべき、.

そのうえ しゃかぶつと じっぽうの ほとけと どうじに したを だいぼんてんに.
其の 上 釈迦仏と 十方の 仏と 同時に 舌を 大梵天に。.

 
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