b176-2.
長楽寺への御状 (ちょうらくじへの ごじょう).
別名、十一通御書.
日蓮大 聖人 47歳御作.


 
ちょうらくじへの ごじょう.
長楽寺への 御状.

もうここく ちょうぶくの ことに ついて かたがたへ ひろう せしめ そうらい おわんぬ.
蒙古国 調伏の 事に 就いて 方方へ 披露 せしめ 候い 畢んぬ.

すでに にちれん りっしょうあんこくろんに かんがえ たるが ごとく ふごう せしむ.
既に 日蓮 立正安国論に 勘え たるが 如く 普合 せしむ.

はやく じゃほう じゃきょうを すて じっぽう じっきょうに きす べし.
早く 邪法 邪教を 捨て 実法 実教に 帰す 可し.

もし おんもちい なくんば こんじょうには くにを ほろぼし みを うしない.
若し 御用い 無くんば 今生には 国を 亡し 身を 失い.

ごしょうには かならず ならくに だす べし.
後生には 必ず 那落に 堕す 可し.

すみやかに いっしょに あつまりて だんごうを とげ ひょうぎ せしめ たまえ.
速かに 一処に 集りて 談合を 遂げ 評議 せしめ 給え.

にちれん しょき せしむる ところ なり.
日蓮 庶幾 せしむる 所 なり.

ごほうに よって その むねを ぞんず べく そうろうの ところ なり.
御報に 依つて 其の 旨を 存ず 可く 候の 処 なり.

あえて しょしゅうを べつじょ するに あらず.
敢て 諸宗を 蔑如 するに 非ず.

ただ この くにの あんたいを ぞんする ばかり なり.
但 此の 国の 安泰を 存する 計り なり.

きょうきょう きんげん.
恐恐 謹言.

ぶんえい 5ねん 10がつ 11にち.
文永 五年 十月 十一日.

にちれん かおう.
日蓮  花押.

きんじょう ちょうらくじ じし おんちゅう.
謹上  長楽寺 侍司 御中.

 
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