b950-2.
土木殿御返事 (ときどの ごへんじ).
日蓮大 聖人 50歳御作.


 
ときどの ごへんじ.
土木殿 御返事.

ぶんえい 8ねん 9がつ 50さい おんさく.
文永 八年 九月 五十歳 御作.

さが みえちに おいて.
於 相模 依智.

かみの せめさせ たもうに こそ ほけきょうを しんじたる いろも あらわれ そうらえ.
上の せめさせ 給うに こそ 法華経を 信じたる 色も あらわれ 候へ.

つきは かけてみち しおは ひいて みつる こと うたがいなし.
月は かけて みち・ しをは ひて みつる 事 疑なし.

これも ばつ あり かならず とく あるべし.
此れも 罰 あり 必ず 徳 あるべし・.

なにしにか なげかん.
なにしにか・ なげかん。.

この 12にち とりの とき ごかんき むさしのこうどの おん あずかりにて.
此の 十二日 酉の 時・ 御勘気・ 武蔵守殿 御 あづかりにて.

13にち うしの ときに かまくらを いでて さどの くにへ ながされ そうろうが.
十三日 丑の 時に かまくらを いでて 佐土の 国へ ながされ 候が、.

とうじは ほんまの えちと もうす ところに.
たうじは ほんまの えちと 申す ところに.

えちの ろくろう ざえもんのじょう どのの だいかん うまたろうと もうす もの あずかりて そうろうが.
えちの 六郎 左衛門尉 殿の 代官 右馬太郎と 申す 者 あづかりて 候が、.

いま4 5にちは あるべげに そうろう.
いま 四 五日は あるべげに 候、.

おんなげきは さることに そうらえども.
御歎きは さる事に 候へども・.

これには いちじょうと もとより ごして そうらえば なげかず そうろう.
これには 一定と 本より ごして 候へば・ なげかず 候、.

いままで くびの きれぬこそ ほい なく そうらえ.
いままで 頚の 切れぬこそ 本意 なく 候へ、.

ほけきょうの おんゆえに かこに くびを うしない たらば.
法華経の 御ゆへに 過去に 頚を・ うしない たらば・.

かかる しょうしんの みにて そうろう べきか.
かかる 少身の みにて 候 べきか、.

また さくさくけんひんずいと とかれて.
又 数数見擯出と とかれて.

たびたび とがに あたりて じゅうざいを けして こそ ほとけにも なり そうらわん ずれば.
度度 失に あたりて 重罪を けして こそ 仏にも なり 候はん ずれば.

われと くぎょうを いたす ことは こころ ゆえなり.
我と 苦行を いたす 事は 心 ゆへなり。.

9がつ 14か.
九月 十四日 .

にちれん かおう.
日蓮 花押.

ときどの ごへんじ.
土木殿 御返事.

 
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